デート商法、霊感商法を規制する改正消費者契約法が、本年6月15日より施行されました!

 

消費者契約法は、これまでも、消費者被害の実情に応じ、改正が行われてきましたが、今回は、ピンポイントに、霊感商法やデート商法をその規制の対象にした改正が行われました。

「社会生活上の経験が乏しい」若者層を特に対象とした、デート商法などでは、販売員によるセールスの巧妙化、被害額の高額化が目立つ傾向にあります。民法の成年年齢が20歳から18歳に平成34年4月1日から引き下げられることでもあり(施行)、一方で、契約社会の問題点として、対策が課題と言われてきました。

今回の規制内容は次の通りです。

すなわち、

・社会生活上の経験が乏しいことから、進学、就職、結婚等の社会生活上の重要な事項、容姿、体型等の身体の特徴又は状態に関する重要な事項に関する願望の実現に過大な不安を抱いていることを知りながら、その不安をあおって、その願望の実現をするために物品の購入等が必要であることを告げる行為

・社会生活上の経験が乏しいことから、勧誘者に、恋愛感情その他の好意感情を抱き、勧誘者も同様の感情を抱いているものと誤信していることを知りながら、物品購入等の契約をしなければ、勧誘者との間の関係が破綻することとなる旨告げる行為

・霊感その他合理的に立証することが困難な、特別な能力による知見として、そのままでは当該消費者に重大な不利益を与える事態が生じる旨を示して不安をあおり、契約を締結することにより、その重大な不利益を回避することが出来る旨告げる行為

等により、消費者契約に至った場合には、契約を取消することができるようになりました。

「社会生活上の経験が乏しい」という要件は、消費者側で立証することになりますが、年齢的なことだけでなく、職歴、職業の有無や社会経験の有無などから判断されることになると思われます。どの程度の立証で足るのかは明らかではなく、今後の課題です。

また、市価の2倍程度のマンションを買わせる等といったデート商法の場合、その代金を借入で賄う場合、金融機関との間の契約まで、その効力を否定できるかどうかは別問題で、その効力を否定できるかどうかは、金融機関側の担当者が「デート商法」の規制の対象となる事実関係について、どの程度の認識や関わりがあったのかが問題となり、具体的には、市価と売買代金の差の程度、事業者と金融機関との提携関係の有無、金融機関の売買契約への関わりの程度等が判断のポイントとなりますが、なかなか立証の難しい問題です。

このほか、事業者が自己の責任を自ら決めるという条項や、消費者の後見開始等を理由とする解約条項が、無効となります。

したがって、自分が過失があると判断した場合に限り、損害賠償責任を認める、とか、賃借人に後見が開始したときは、賃貸借契約を解除することが出来るという類の条項は、効力を存しないことになります。(池田伸之)