その他

介護事業者の施設火災における刑事責任~近時の裁判例から~

本年2月1日に長崎地方裁判所において出された刑事事件(罪名:業務上過失致死)の判決を題材に、お話をしたいと思います。

 

1 本件事件は、グループホームにおいて火災が発生し、利用者ら数名が死傷した事案において、施設運営会社の代表者の刑事責任が問われたものです。 (さらに…)

「3つのe」裁判手続のIT化の現在と未来、どこまで進む?

平成30年3月30日に内閣府から「裁判手続等のIT化に向けた取りまとめ-3つのeの実現に向けて-」が公表されました。今回の取りまとめは、平成29年6月の閣議決定に基づく「未来投資戦略2017」を受けたもので、同年10月以降開催された「裁判手続等のIT化検討会」によるものです。政府主導ではありますが、法務省が関係省庁として、また最高裁がオブザーバーとして参加しました。 (さらに…)

お住まいのマンションの民泊利用を禁止するには?

先日、日本人女性が、アメリカ人観光客の滞在していた民泊施設の一室で、監禁され、バラバラ遺体となって見つかったという痛ましい事件がありました。事件の容疑者は、約1か月前に日本を訪れ、個人宅やマンションの空室などを宿泊用に提供する民泊施設を転々としていました。 (さらに…)

インターネットの書込み被害への対処法とその責任

最近、某野球選手が妻の容姿について「ブス」と書込まれたブログを巡り、ブログ作成者を名誉毀損だと訴えたことが話題になっています。名誉毀損に当たるか否かは社会的な評価が低下したかなどの要件も問題になりますが、侮辱的な発言であることは間違いなく、言論や表現行為の自由があるとしても、他人の人格権を攻撃するような違法性のある行為は許されません。従って、民事であれば高額ではないにしてもある程度まとまった金額(たとえば数十万円程度)の損害賠償請求が認められる可能性があります。 (さらに…)

NHK受信料最高裁判決が出されました~これからはどうなるの?~

1 本年12月6日、世間でも注目された裁判の最高裁判決が出されました。NHKが受信料の支払等を求めた事件についての、最高裁の判断です。

放送法の規定をベースに、受信設備(テレビなど)の設置者は、NHKとの受信契約を義務付けられるのか、その場合の受信料の債権債務関係はどうなるのか、などが争点となっていました。 (さらに…)

中高年の結婚には「夫婦財産契約」をおすすめします

「夫婦財産契約」という言葉を聞いたことがありますか。

トム・クルーズが2012年に3度目の離婚をするに際して、婚前契約(プレナップといいます。)をしていたから、財産分与が安く済んだ(それでも12億円!前の奥さんのニコール・キッドマンとの離婚のときは90億円!?)といった芸能情報から、聞いたことがある人もいるかもしれません。

 

日本で民法の定める「夫婦財産契約」というのは、結婚にあたって、予め、夫婦の財産関係(婚姻費用の負担、財産の管理や処分、離婚にあたっての財産分与の方法、内容、分与の割合等々)について、夫婦間で取り決めをするということです。 (さらに…)

あなたも確定申告が必要!?~メルカリユーザーとビットコイン利用者の確定申告義務~

1.はじめに

最近では、サラリーマンの方でも、メルカリ等で不用品を売ったり、ビットコインの取引をしたりして副業収入を得ている人が増えています。このように副業収入があるサラリーマンは、副業収入の合計金額が20万円を超える場合には確定申告が必要になります(所得税法121条1項1号、同法120条1項)。なお、確定申告書は国税庁HP「確定申告書作成コーナー」で作成することができます。

以下では、確定申告の必要の有無を検討する前提として、ビットコインやメルカリでの収入などの副業収入の所得金額がどのように計算されるか検討します。 (さらに…)

新しい消費者契約規制のポイント~消費者契約法が一部改正されました~

1 昨年6月3日に、消費者契約法の一部を改正する法律が公布され、本年6月3日から施行されました。消費者契約法は、消費者と事業者の間の交渉力や情報格差等を背景に、消費者の利益を擁護するため、平成12年に成立した法律です。

しかし、その後の社会や経済の状況の変化(高齢化の進展に伴う高齢者の消費者被害の増加、情報通信技術の発達、民法(債権法)改正議論)に伴い、平成26年から法改正の必要性が議論されてきました。そうした議論の結果が、本改正における改正点になります。 (さらに…)

公平な裁判を行う場所について~近時の最高裁判例から~

1 訴訟国家のアメリカでは、どこの州で裁判を行うのかが、陪審員裁判の勝敗の大きな分かれ道として、映画や小説で描かれています。今回は、最近出された最高裁判例を題材として、刑事事件における裁判員裁判の公平さということとはどういうことなのか、考えてみたいと思います。採り上げるのは、管轄移転の請求事件についての、平成28年8月1日最高裁第二小法廷決定です。 (さらに…)

後見人の権限が変わります~民法が改正されました~

1 今回は、最近成立しました、民法改正について紹介します。

この改正により、成年後見人(以下、単に「後見人」と言います。)が①被後見人宛の郵便の送付を受けることと、その郵便の開封ができること、②被後見人の死後に一定の事務を行うことが出来ること、が定められました。

(さらに…)

JR事故最高裁判決を読む~認知症高齢者に対する監督責任~

1 先日、第一審から世間で注目されていた裁判の、最高裁判決が出されました。認知症高齢者の鉄道事故に対する親族の責任を争った事案に関する、最高裁平成28年3月1日第三小法廷判決です。 (さらに…)

国民の祝日に関する話~新年ということで~

明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

年末年始のお休みは、みなさんどのように過ごされたでしょうか。今回の年末年始は、カレンダーの関係から、お休みが比較的短い人が多かったみたいです。では、お休みにちなんで、今回は休日についての法律の定め方についてお話ししたいと思います。 (さらに…)

「クレームストーカー」への理解と医療機関等に求められる対策

第1 「クレームストーカー」とは

 

1.その定義

「クレームストーカー」については、明確な定義があるわけではなく、「クレーム」に名を借りた「ストーカー」というほどの意味です。警察庁が認知した昨年の全国のストーカー被害の件数は2万2823件と2年連続して2万件を越え、毎年のように増えてきております。この中に、「クレームストーカー」の被害件数がどの程度含まれているのか、はっきりしません。「クレーム」に名を借りているため、「ストーカー」としてカウントされているかどうかさえも疑問です。 (さらに…)

日総研「病院安全教育」においてインフォームドコンセントに関し、執筆しました。

日総研出版の隔月刊誌「病院安全教育」2015・2016年12・1月号の「あらためて見直す訴訟対策と説明義務とインフォームドコンセント」という特集の中で、「患者が『説明された』『同意した』と納得できるインフォームドコンセント」と題して執筆をしました。

  

ペットにまつわる法律問題~人生の伴侶としての存在~

近年、法律分野においても、ペットにまつわる問題は大きく採り上げられています。交通事故や医療過誤などの分野では、可愛がっていたペットが死んでしまった際の慰藉料が高額化してきており、裁判レベルでも“人並み”の扱いがなされているのではないかと指摘が出来ます。 (さらに…)

中小事業者・小規模事業者の方々へ-「海外展開」を真剣に考えてみませんか

円安傾向や中国等のアジア地区における労賃の上昇等から、海外へ進出した日本企業が国内へ回帰してきているということはありますが、今後、たとえば、抜本的な体制を取らない限り、日本の人口が減じ(平成60年には、1億人を割り込む予想)、また、高齢化率の急速な進行と出生率の低下で、生産年齢人口は平成72年には4418万人程度と推計されています。 (さらに…)

親の責任、どこまで?~監督義務者の責任の範囲~

先日、未成年者に対する親権者の監督義務の範囲・程度について、最高裁が画期的な判断を出しました。最高裁平成27年4月9日第一小法廷判決です。今回は、この判決について、見ていきたいと思います。 (さらに…)

ネット上の書き込み、削除出来ますか?

1 インターネットの普及・発達によって、人々の生活はますます便利になってきています。しかし一方で、ネットを巡る犯罪やトラブルというものも後を絶ちません。 (さらに…)

民間事業者はマイナンバー制度への準備をお早めに!

マイナンバー制度の導入が2016年1月スタートと定められ、間近になってきました。6月に入り、日本年金機構からの個人情報漏洩問題が報じられましたが、事件の真相解明と再発防止策の検討は必要であるものの、開始が延期される見通しは立っていません。 (さらに…)

日総研「病院安全教育」においてクレームストーカー対策に関し、執筆しました。

日総研出版の隔月刊誌「病院安全教育」2015年6・7月号に「クレーム・ストーカーの理解と医療機関などに求められる対策」と題して、執筆をしました。クレーム・ストーカーの特性、組織としての対応、あるいは被害対象となったときの個人としての対策等について書いたものです。

 

       

 

創業の「すすめ」

 定年が65歳に延長されたとしても、日本人の平均寿命は男性が80.21歳、女性が86.61歳と世界最高水準にあり、健康寿命(健康上の問題なく日常生活が送れるまでの年数)は、男性71.19歳、女性74.21歳と、定年後6~9年もあります。 (さらに…)

転居先の探索―弁護士会からの照会手続きは重要!

裁判所に訴えを起こすには、相手の住所がわからないと何とも手続きは進みません。

通常、住民票上の住所に住んでいることが多いと思いますが、

住民票とは異なる住所に実際住んでいるときには、その転居先を探索するなどして、

実際に訴状などの申立て書類が届く場所が判明していることが必要です。 (さらに…)

歩きスマホ、法律的にも、危険です!

1 ここ数年、スマートフォンが急激に普及していますが、それに伴い、色々な問題も生じてきていると言えます。特に、歩きながらスマートフォンを操作する、いわゆる「歩きスマホ」については、現在その問題点や規制についての議論が進められています。 (さらに…)

身柄拘束は抑制的に~最高裁判例の動向~

1 先日、刑事事件における身柄拘束に関する、重要な最高裁の判断が出されました。痴漢事件における勾留の要否を争った事案に関する、最高裁平成26年11月17日第一小法廷決定(平成26年(し)第578号・勾留請求却下の裁判に対する準抗告の決定に対する特別抗告事件)です。 (さらに…)

皆さんの「争族」リスクを診断します!?

11月27日午後に、別にご案内のように「争族リスク~診断・対策まるごとセミナー~」を開催します。その際、皆様に相続に関するリスクがどの程度あるのか、「診断」をしようということでセミナー主催三事務所で考えたものが、別紙の「相続リスク問診票」です。

皆様も一度、ご自身のこととして、チェックしてみて下さい。

 

問診票のうち、いくつかの項目について説明してみます。

・兄弟が3人ですと、とかく2対1で分かれて対立しやすい!

・認知症の方が相続人の中におられますと、遺産分割協議が円滑にいかず、場合によって後見人などの選任が必要となります。

・親族の中でも特定の人が親の面倒をみていると、他の人とは違うはずだと、平等な相続には不満が出ます。「特別の」寄与があった場合には、それに対する配慮が必要となってきます。

・行方不明者がいる場合は、家庭裁判所に不在者管理人の申立をして、その方との間で、遺産分割の話をしなくてはいけません。

・不動産が相続財産の大半であるときは、どの不動産を取得するかで争いが生じやすく、また、相続税の支払いの財源に窮することになります。

・相続財産が自宅だけでも、他の相続人が相続分を主張してきた場合には、相続分にかわる金銭による代償金を支払わなくてはいけませんし、その準備が出来なければ自宅を売却ということにもなりかねません。

 

2、3個以上の項目に「はい」又は「不明」の場合は、要注意で対策が必要です。

セミナーでは、こうした場合の法律的な対策や相続税の節税対策について、お話をしたいと思います。是非ご参加ください。(池田伸之)

争続リスク 問診票

Q&A  後見の申立て(相談事例から)

Q.後見の申立て(相談事例から)

私の母は、86歳です。父は既に亡くなり、兄弟は私と兄の二人です。母の財産としては、父から相続した預貯金や金融商品があります。兄とは、父の相続問題をきっかけに、以後、兄弟仲は良くありません。

兄は、母親と同居していますが、私に相談なく、母を3年前に介護施設に入れています。兄は、その後、自宅の増築などをしておりますが(土地建物は、兄が相続しています。)、母の預貯金等を流用している疑いがあります。

(さらに…)

脱法?危険?安易な使用は厳禁です!

7月22日、警察庁と厚生労働省は、これまで「脱法ドラッグ」と呼ばれていた薬物について、「危険ドラッグ」という呼称を用いると発表しました。「脱法ドラッグ」という名称は、実際の危険性を誤解させるおそれがある、というのが名称変更の理由のようです。 (さらに…)

グレーな取引先への対処法

決算が終わると会社は株主総会の準備に追われます。一頃の様な総会屋は影を潜めたものの、経営陣への質問は多岐に亘り、時には、説明義務違反による決議取消訴訟が裁判所に提起されることもありますので、準備を疎かにすることはできません。 (さらに…)

新タイプの商標で商売繁盛

商品やサービスを差別化し印象を強くするために、商標は大切な武器となります。とりわけ、昨今グローバル化が進み、海外展開も検討しなければいけない時代では、より効果的な販売、提供の戦略が求められています。 (さらに…)

経営者の保証責任からの解放

保証は身近な契約です。決して迷惑はかけないと言われれば断りにくい(情誼性)、しかし将来の負担は契約時にはわからない(未必性)ことからトラブルを生じます。主債務者は返済不能に追いやられても、頼んだ保証人に迷惑がかかると考え、破産や再生手続に踏み切れないことも多いものです。 (さらに…)